平成29年9月度の京都先物・証券取引被害研究会・定例研究会は、平成29年9月28日18時から京都弁護士会館会議室で実施されました。
今回の研究会では、①担当弁護士より、証券全国研姫路大会の基調報告「仕組債とデリバティブ~プロから見た商品特性と投資適切性」(永野良佑教授(名古屋商科大学大学院客員教授,金融アナリスト))、②同大会で発表された「電話録音記録の活用研究」(吉岡康博弁護士)③「敗訴判決の分析と展望」(片岡利雄弁護士)の報告がありました。
①の報告では、仕組債、複雑なデリバティブの一般的な特徴の解説があった後、仕組債についての詳細な分析が紹介されました。
②の報告では、電話録音記録の入手方法やその活用方法が報告されました。電話録音記録は訴訟において事実認定のための重要な要素ですが、過去の事例の分析や電話録音記録を収集する際の留意点なども発表されました。
③の報告では、敗訴判決の分析をもとにした訴訟活動について報告されました。ここでは、投資取引におおて民事違法を導く手法やその根底にある基本的な考え方の重要性を再認識しました。
今後も研究会への参加を通じて、スキルアップが図れればと思います。
文責:志部淳之介